ロンドン・コヴェントガーデン、ロイヤル・オペラ・ハウス（ROH）のオペラやバレエの公演を日本の映画館で観れることはご存知の方も多いと思いますが、それぞれの演目が1週間、基本的に１日１度だけの上映で、LIVE公演＝インターバルを含むので上映時間も長く、実際に映画館に見に行っている人は意外に少ないように感じます。
劇場で鑑賞する極上体験には到底敵いませんが、それでも映画館の大きな画面と音量で没入感満載。ROHの世界最高峰のオペラやバレエを数ヶ月遅れで、日本の映画館で気軽に観れるのですから、ROHと配給元の東宝東和に感謝です。
2022/23シーズンは2018年に開始以来最大の13演目で、９月にオペラ《イル・トロヴァトーレ》で終わり、先週はバレエ《シンデレラ》がアンコール上映されました。
フィナーレの《イル・トロヴァトーレ》を観に行った時にもらったプログラムには、2023/24も日本公開決定！お楽しみに！とのこと。日本では例年通りだと12月スタートです。イギリスでライブ配信されるのは13プログラムありますが、日本の上映はそのうちの８つで、バレエ４オペラ４のラインナップです。
オペラ ラインの黄金
THE ROYAL OPERA DAS RHEINGOLD
Live in cinemas: Wednesday 20 September 2023
台本・音楽：リヒャルト・ワーグナー
指揮：アントニオ・パッパーノ
バレエ ドン・キホーテ
THE ROYAL BALLET DON QUIXOTE
Live in cinemas: Tuesday 7 November 2023
改訂振付：カルロス・アコスタ
音楽：レオン・ミンクス
指揮：ワレリー・オブシャニコフ
キトリ：マヤラ・マグリ
バシリオ：マシュー・ボール
バシリオはセザール・コラレスがキャスティングされていましたが、マヤラのパートナーであるマシューに変わりました。セザールは2023年夏の来日公演でパートナーのフランチェスカと《ロミオとジュリエット》でキャスティングされていて来日予定でしたが、怪我の為降板していました。私のざっくりの調査では今後のキャストにセザールの名前が見当たらず、怪我が良くならないのか…他の理由か…素晴らしいダンサーなので、また早く舞台で観たいなあ、とファンとして心配です。
先日の10月13日のドンキでスティーヴン・マクレイが舞台上で大きな怪我をしました。深刻なアキレス腱の怪我からようやく復帰したばかりなのに。今回キトリデビューのアナ＝ローズ・オサリバンにとって、さぞ頼りになるバシリオだったと思いますし、あともう一回あった17日の公演もキャストチェンジになってしまったので、2人にとってどれだけ悔しいことかと心が痛んで泣けてきます。それでも次の高みを目指す2人に尊敬と応援の気持ちでいっぱいです。応援してます！
バレエ くるみ割り人形
THE ROYAL BALLET THE NUTCRACKER
Live in cinemas: Tuesday 12 December 2023
改訂振付：ピーター・ライト
音楽：ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
指揮：アンドリュー・リットン
金平糖の精：アナ＝ローズ・オサリバン
王子：マルセリーノ・サンベ
ドロッセルマイヤー：トーマス・ホワイトヘッド
クララ：ソフィー・アルナット
ハンス・ピーター／くるみ割り人形：レオ・ディクソン
バレエ マノン
THE ROYAL BALLET MANON
Live in cinemas: Wednesday 7 February 2024
振付：ケネス・マクミラン
音楽：ジュール・マスネ
指揮：コーエン・ケッセルズ
マノン：ナタリア・オシポワ
デ・グリュー：リース・クラーク
レスコー：アレクサンダー・キャンベル
レスコーの愛人：マヤラ・マグリ
ムッシューG.M.：ギャリー・エイヴィス
オペラ 蝶々夫人
THE ROYAL OPERA MADAMA BUTTERFLY
Live in cinemas: Tuesday 26 March 2024
音楽：ジャコモ・プッチーニ
指揮：ケヴィン・ジョン・エドゥセイ
バレエ 白鳥の湖
THE ROYAL BALLET SWAN LAKE
Live in cinemas: Wednesday 24 April 2024
演出：リアム・スカーレット
音楽：ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
指揮：マルティン・ゲルギエフ
オペラ カルメン
THE ROYAL OPERA CARMEN
Live in cinemas: Wednesday 1 May 2024
音楽：ジョルジュ・ビゼー
指揮：アントネッロ・マナコルダ
オペラ アンドレア・シェニエ
THE ROYAL OPERA ANDREA CHÉNIER
Live in cinemas: Tuesday 11 June 2024
音楽：ウンベルト・ジョルダーノ
指揮：アントニオ・パッパーノ
マエストロ・パッパーノのロイヤル・オペラ・ハウス音楽監督として最後のステージ。詩人シェニエを歌うのはヨナス・カウフマン。普通の人がチケットを手に入れることは出来ない公演ですね。こんな貴重な舞台をシネマで観れるなんて、ROH心からありがとう！！！
まとめ
幕間にダンサーや歌手のインタビューやリハーサル、制作サイドの裏話など、本来の舞台公演には無いお楽しみもあります。ロイヤル・オペラ・ハウスの素晴らしいオペラやバレエを特別価格（前のシーズンは3,700円）で、映画館の大画面で観る機会をどうぞお見逃しなく。
